面接では、自分がこれまで努力してきたことや長所・短所などの性格について具体的なエピソードを盛り込んだ上で話す機会があります。
既卒の場合は、こうしたエピソードに学生時代の話を使ってもいいものか悩むのではないでしょうか。
実は、20代までの既卒就活であれば学生時代のエピソードでも問題ありません。
今回は面接で話すエピソードについて、印象のいい回答例やNGとなる行動を解説していきます。
20代までは学生時代のエピソードを使ってOK!
学校を卒業してから就活を始めるまでの間、多くの既卒者はアルバイトや派遣を通してフリーターとして生計を立てています。
資格試験突破に向けての辺きょうや、音楽・スポーツ分野でプロを目指していた人などさまざまですが、中にはニート状態になっていたため語れるエピソードが少ないという人もいるでしょう。
一方、学生時代にまで幅を広げていいのであれば語れるエピソードは出てくるものです。
20代までであれば、面接時に学生時代のエピソードを使用しても違和感はありません。
実績よりもポテンシャルや将来性を評価することの多い20代の採用においては、エピソードの内容よりも、それによって得た経験やプレゼンテーション能力を見ていることが多いのです。
それ以上の年齢の場合は、既卒時代のことを素直に話す形でアピールするようにしましょう。
NGなエピソード例
では、マイナスイメージを持たれやすいNGなエピソード例について解説していきます。
話を盛りすぎる
嘘のエピソードを作って無理矢理アピールしたり、話を盛りすぎて大袈裟にしたりすることは絶対にNGです。
深く質問された時にしどろもどろになりやすく、前後の話と矛盾が出るなど、面接担当者にすぐ見抜かれてしまいます。
万が一上手く入社できたとしても、その後の対人関係が築きにくくなってしまいます。
年に何人もの求職者と面接している人事部社員は特に人を見抜く目を養っていますので、嘘偽りないエピソードでアピールするのがよいでしょう。
大学入学以前の話をする
同じ学生時代のエピソードであっても、中学や高校時代の話をするのはNGです。
幼少期から同じ趣味を継続して行っているなど、現在にまで通じるエピソードであれば問題ありませんが、あまりにも昔の話をしてしまうと「それしかアピールすることがない」と思われる可能性があります。
遡って話す場合であっても大学時代までに留めておきましょう。
何を得たかというのが伝わらない
自己PRをする上で最も大切なのはエピソードの内容ではなく、その経験によって自分が何を得たかを伝えることです。
大会でいい成績を取った、部活やサークルの代表をしていたなどの実績を語るだけでは不十分です。
面接担当者が知りたいのは、そのエピソードによって何を得たのか、どう仕事に活かしていけるのか、という「今後に繋がる話」です。
ただの自慢話になってしまわないよう、アピール方法を練っておくことが大切です。
印象のいいエピソード例
次に、印象のいいエピソード例を解説していきます。
学生時代のエピソードを使用する場合も、既卒時代のエピソードを使用する場合も、「何をしたか」「どんな能力を得たか」「どう仕事に活かしたいか」を意識してアピールするようにしましょう。
学生時代のエピソードを使う場合
「所属していた出版サークルにて、記事の企画から入稿までのフローを一新致しました。書き手が書きたいものを書くという過去30年続いていたスタイルから、読者からの評価や部数を意識して企画を考えるスタイルに変更したため、総意として決定に至るまでに半年を要しました。出版に限らず時代に合った新しい考え方を意識する癖がつき、団体内で折衝を行う際の根回しや交渉の仕方を学びました。商品企画部として世の中のトレンドや顧客の深層心理を考える仕事に活かせると感じています。」
既卒時代のエピソードを使う場合
「年間150冊以上読むほど、読書に没頭しておりました。ただ読むだけではなく、インターネット上の読書仲間と共に感想を語り合う中で、自分にはない視点や意見に耳を傾ける癖がつきました。立場の違う人同士で異なる意見であっても傾聴し合い、多様性を認めることで培ったこの能力を、複数部署の間に立ち会社のベストスタイルを目指して行く管理部の仕事に活かしていきたいと感じています」
【まとめ】エピソードの鍵を握るのは「自己分析」!過去のエピソードを掘り下げて考えよう。
自分についてのエピソードを語る上で重要なのは、自己分析の方法です。
転職エージェントでは自己分析セミナーを行っていたり個別にアドバイスしてくれたりするところも多く、自分ではあまり意識していなかった過去の出来事も、上手く言い換えれば効果的なエピソードとして活用することもできるでしょう。
面接で使用するエピソードについて心配がある人は、エージェントに相談してみるのもいいかもしれませんね。