現在、新卒採用の就職活動中あるいは今後就職活動を行う予定の学生で大手企業に就職するのか中小企業に就職するべきなのか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
私自身も新卒採用での就職活動を行う際にそのように悩んだ経験がありますが、運良く大手企業に就職することになりました。
そんな私ですが就職活動を終えて大手企業に働いていた経験から言うと、新卒採用を受けている学生、これから受ける学生にはぜひ大手企業に就職してもらいたいと考えています。
もし中小企業の方がいいのではと考えている人がいれば、私は絶対に大手企業の方がいいと断言できます。
では、なぜ私がこんなに大手企業を勧めるのか説明してきます。
大手企業に就職するメリット
まずは実際に新卒採用から業界最大手の企業に就職した私が感じたメリットについてまとめていきます。
安定している
新卒で採用されてから私たちは定年まで40年以上働き続けなければなりません。
今の時代、生涯でひとつの企業で働き続ける人というのはどんどん減っていっていますが、それでも入社する前から辞めるつもりの人というのはいないでしょう。
そう考えるとやはり企業の安定性というのは非常に重要になってきます。
企業が安定しているということは給料やボーナスは順調に年齢とともに右肩上がりになりやすいという点にも直結します。
そのため、安定した企業で働くということは職を失うという点以外にも雇用の条件にも繋がってくるのです。
また、近年は大手企業でもいつ倒産するかわからないなどと言われますが、それは日本経済が下降している分だけ、これまでの大手企業より潰れやすいという意味になります。
つまり、大手企業が潰れやすくなっているのと同時に中小企業がもっと潰れやすくなっているという点に目を向ける必要があるのです。
いろいろな人との出会いがある
私は新卒採用で業界最大手の企業に就職したのですが、実際に入社してみると優秀な人や個性的な能力や経験を持った人というのが非常に多いです。
そうした同期や先輩、後輩にもまれながら切磋琢磨するということはしんどいことも多々ありますが、大手企業に就職できたからこその経験なのです。
また出会いは社内だけでなく他の取引先である他の企業の方との出会いも多く、大手企業どうしの繋がりというのも多いので、仕事をしているだけで人脈はどんどん広がっていきます。
この人脈というのは若い人にとっては特に重要になってくることで、人脈が広いほどいざという時に仕事以外でも助けてくれる人が多いということです。
扱う仕事が大きい
そして、大手企業に就職することで普段私たちが私生活で利用しているものや、よく見かけるもの、サービスに携わることができる可能性もあり、そのような大きな仕事を扱うことで自分の仕事の成果が普段の生活から確認できることもあるのです。
また、営業であったりすると一つの案件が何億というのも珍しくないので、責任が大きい分その仕事をやりきった時の達成感は非常に大きなものになります。
こういったやりがいというのは中小企業ではなかなか味わえないので、若い間にこういった経験することが人生の大きな財産になります。
経歴に箔がつく
私は業界最大手企業に就職したのですが、まず一番感じたことが周囲からの見る目が大きく変わるという点です。
私は学生時代に就職活動をしたのではなく卒業してから既卒として新卒採用を受けたので、いわばフリーターから大手企業に就職したことになります。
そうすると、ギャップが大きいこともありましたが周囲の見る目は割と羨望のように変わっていったのを強く覚えています。
ただ経歴に箔がつくというのはそういった日常に感じられるものだけでなく、転職する際に一番大きく力を発揮してくれるのです。
私自身、新卒採用で就職してから1年ほどで第二新卒で転職エージェントを利用して就職活動をしたのですが、中小企業を辞めた第二新卒よりも楽に転職活動ができたとエージェントの方と話していました。
その理由としては新卒として大手に採用されたという経歴があるということは、それだけのポテンシャルを大手企業から認められているということになるのです。
そのため、転職をする際でも新卒採用で初めに大手企業に就職しておくことで有利に働くのです。
大手企業に就職するデメリット
ここまで大手企業に入って感じたメリットに関して説明してきましたが、当然デメリットもあります。
実際に私も大手企業で働いている間は何度も中小企業を選んだ方が良かったのかなと思うことがありました。
それではそのようなデメリットを具体的に挙げていきます。
- 裁量が小さい
デメリットのひとつはやはり中小企業に比べても自分が任される仕事が限られていて、裁量が小さいという点です。
大手企業になればなるほど仕事というのは細分化されていて、特に若い間はその小さな一部にしか関われないことも多々あります。
その点、中小企業であれば入社してから比較的すぐにプロジェクトの全体を指揮することもありますし、自分の考えが通りやすいため自分の希望通りに仕事を進めることができることもあります。
そのため大手企業でしか得られない大きな単価の仕事もありますが、中小企業だからこそあまり大きくない単価の仕事を自分が中心となって進めることができるのです。
責任が重い
次に、大手企業の仕事というのは先ほども述べたように細分化されていて、一部の仕事しか任せてもらえないことが多々ありますが、仕事の単価が大きいため、失敗した時に動くお金も非常に大きいのです。
そのため、自分の任されている仕事の内容と責任の重さが割に合わないことが多いのです。
そのため失敗をあまり許してくれない風土の企業も多く、全体的にチャレンジ精神に欠けているように感じることもあるでしょう。
それでも絶対に大手企業をお勧めする
デメリットについても説明してきましたが、やはり私としてはこれらデメリット以上のメリットが大手企業にあると考えています。実際に私が業界最大手の企業に入社したからこそ出会えた先輩であったり、携われた仕事であったりというのは大きな誇りになっています。
新卒なら入りやすい
また、大手企業というのは中途採用よりも新卒採用の方が圧倒的に入りやすいのです。もし年齢を重ねてから安定した大手企業で働きたいと考えて転職活動を始めても、自分にスキルがなければ大手企業は中途では採用してくれません。
その点、新卒採用であれば学生生活で頑張ってきたことやSPIのテストだけでポテンシャルを見て採用してくれるので、難易度が全く違うのです。
また、新卒採用でしか社員を雇わず中途採用を行っていない大手の企業も意外と多くあります。
そのため、一度就職してからそのような企業に入りたいと思ってももう入社することはできないのです。
大手企業から中小企業への転職は簡単
先ほども述べたように今の仕事を辞めて転職しようと考えた時に大手企業に勤めていることは大きなアドバンテージになります。
大手企業→大手企業
大手企業→中小企業
このような転職はスムーズにできます。
しかし
中小企業→大手企業
この方向への転職活動というのはどうしても難しいものがあるのです。
現在、新卒採用を考えている学生の方にはあまり転職のイメージがつきにくいかもしれませんが、もし辞めたいと思った時に大手企業に就職していれば次の就職先は簡単に見つけることができるのです。
私自身も業界最大手の企業に就職したことで、第二新卒として転職活動をした時は別の業界の大手企業にすぐに転職することができました。
まとめ
ここまで説明してきたように新卒採用というのは一回きりのチャンスであり、そのチャンスを中小企業で妥協する理由はありません。
もちろん、その企業でやりたいことがあるという強い意志があるのであれば企業の大きさなど関係ありませんが、もし漠然とどっちにしようかなと悩んでいるのであれば大手企業に就職することを強く勧めます。